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ユナイテッド航空のオーバーブッキングによる、アジア系乗客を無理やり引きずり降ろすというひどい暴行事件で、世界中からユナイテッド航空への非難が殺到し大きな騒ぎが起こっています。

その上、被害者であるベトナム系医師デビッド・ダオ氏の過去を暴露するという、とんでもない仕打ちも発生し、ユナイテッド航空は一層世間の大きな批判にさらされる状況に。

既にデビッド・ダオ氏は、弁護士を立て、ユナイテッド航空を相手取り、訴訟を行う事が決まりましたが、今回何故このような事件に発展してしまったのかを最初から検証したいと思います。

ユナイテッド航空・乗客暴行事件の概要

ユナイテッド航空のシカゴ発、ケンタッキー州ルイビル行きの飛行機(UA3411)は、直前になって関係社の社員を4人飛行機に乗せる必要があり、乗客の中から4名を飛行機から降ろす必要が出てしまった。

ユナイテッド側は

「翌日のフライトに変わってもらえる人がいれば、1晩の宿泊代と800ドル分の航空券を渡しますが、どなたかいらっしゃいませんか?」

とアナウンスしたのだが、誰も手をあげなかった。

そこで、乗客全員の中から、コンピュータで無作為に選んだ4人を、翌日の飛行機に乗るように示唆した。

ランダムに選ばれたはずの4名は何故か全員アジア系だった。 3名はそれに合意して飛行機を降りた。

ところが、その中の内の一人、ケンタッキー州に住む69歳のベトナム系医師デビッド・ダオ氏は、翌日病院で自分の患者を診る必要があるので、飛行機を遅らせる事はできないと拒否

でも、ユナイテッド側はそれを聞き入れず、シカゴ警察を使って、無理やりデビッド・ダオ氏をスタンガンで攻撃、嫌がる氏を、座席から引っ張って無理やり引きずり降ろした。

デビッド・ダオ氏はひどく血を流し負傷してしまった。

なんとダオ氏は、頭をひどく肘掛けにぶつけた時に、脳震とうをおこし、鼻も骨折、前歯が2本折れる!というひどい怪我をしてしまったのだった

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現在、ダオ氏はシカゴの病院に入院して処置を受けている。鼻は手術を受ける必要も出てきた。

その後、ユナイテッド航空は、今回の飛行機に乗っていた乗客全員に飛行機代をリファンドすると伝えた。

被害者のダオ氏は、正式に弁護士を通じて、ユナイテッド側を相手取り訴訟を起こす事を発表した。

乗客を4人を下ろす必要はなかった!?

ユナイテッド側の説明によると、今回、4名の関係会社の社員を急遽飛行機に乗せるため、乗客を4名下ろす必要が出たためだったとの事でしたが、それはユナイテッド側の準備不足にあったにもかかわらず、その詳細についてはきちんと説明がないままのようです。

また、わざわざ自社の飛行機じゃなくても、別の航空会社(デルタ&アメリカン航空)の便で、当日中に4名を現地へ飛ばす事も可能だったようです。

それに、シカゴからルイビルまでは、車でも約4時間程度の距離なので、飛行機が無理なら、車でも移動可能な距離でもあったのです。

今となってしまえば後の祭りですが、飛行機から降りるのを拒否する人が出た段階で、ユナイテッド側がもう少し冷静に他の手も考えていれば、今回のような惨事には至らなかったのは間違いありません。

では、続いて今回の問題の焦点でもある、人種差別的な行為について述べていきます。

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