新「ツインピークス リターン」 第16話は、ツイン・ピークスファンにとっては本当にうれしいエピソードで、見終わった後も、まだ興奮さめやらない感じです。

何にそんなに興奮させられたのか、それについて第16話の「あらすじ」と「ネタバレ感想」をご覧になって下さい。

今回もネタバレが色々含まれていますので、ご注意下さいね!

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新「ツイン・ピークス2017 The Return」 第16話のあらすじ


真っ黒な夜道を走る悪のクーパー(カイル・マクラクラン)とリチャード(イーモン・ファーレン)。

突然道の途中で車を停めて、車から降りる二人。

車のヘッドライトであたりを照らしながら 「座標に従って来たのがここだった」と言って、小高い丘の上にある大きな岩の方を見る悪のクーパー。

悪のクーパーは、リチャードに座標を示すデバイスを渡し、座標の場所まで行ってきてくれと頼んだ。

その言葉に従うまま、リチャードは岩の方へ向かって行ったが、そこで驚くべきことが起こった。

ちょうどその時、ベンジャミン・ホーンの弟のジェリーが双眼鏡を片手に、その座標の方向へ向かって暗闇の中を走っていた。

ジェリーは突然車のあかりと人がいるのに気が付き驚いて、双眼鏡で二人の様子をじっと見つめていた。

善のクーパーは、コンセントにフォークを突っ込んで電気ショックを受け(第15話参照)、病院のベッドで気を失ったまま寝ている。



そんなクーパーを心配そうに見つめている、ドギーの妻のJaney-E(ナオミ・ワッツ)とその子供。

保険会社の社長や、カジノを経営しているミッチャム兄弟も御見舞に来てくれていた。

みんなが病室から離れている時、ブラックロッジのマイク(アル・ストロベル)のビジョンが現れ、とうとう、クーパーが目を覚ました。

一方ラスベガスでは、ハッチ(ティム・ロス)とシャンテル(ジェニファー・ジェイソン・リー)は、悪のクーパーからの命令で、ドギー・ジョーンズを暗殺するために、彼の家の前で車を停めて彼が戻ってくるのを待っていた。

同じ時、ドギーを探しにやってきたFBIの捜査官たちもドギーの帰りを待っていた。

そんな時、シャンテルとハッチが車を停めている場所の、すぐ前に住んでいる男が車で帰宅したが、車が邪魔で自分の車を車庫に入れることができない。

それに腹を立てた男がとった行動は…。

さて、ダイアン(ローラ・ダーン)は、ハンドバックの中に銃をしのばせて、FBIのゴードン(デビッド・リンチ)たちがいるホテルの部屋へ向かった。

不安気な様子で、みんなに伝えたい事があると、ダイアンは3年前にクーパーと会った時の話をはじめた。

ツイン・ピークスのロードハウスでは、ようやくオードリー・ホーン(シェリリン・フェン)と夫のチャーリーがビリーを探しにやってきていた。

「オードリーのダンス」という曲が流れはじめると、ホールにダンスする場所を作った。オードリーは一人、その場所で踊りはじめた。

https://twitter.com/madchenamick/status/902218524482867200

新ツイン・ピークスの第一話から最終話までの毎話ごとの【あらすじとネタバレ感想】は、こちらからどうぞ → 【新ツイン・ピークス2017】あらすじと感想まとめ



新「ツイン・ピークス2017 The Return」 第16話の感想

第16話の中から、気になる内容をピックアップして、それについて解説していきます。

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1. 座標で悪のクーパーとリチャードに何が?



悪のクーパーとリチャードがやってきた場所は、クーパーが調べていた座標の場所でした。

そこは、少しだけ小高い丘になっていて、大きな岩がポツンとある場所で、そこへリチャードを行かせるのです。

リチャードが、岩の上に上り、座標ぴったりの場所に来た時、突然雷のようなものが彼の体に直撃!

電流が彼の体にしばらくの間流れ、リチャードの体は、その後跡形も無く消え去ってしまいました。

それを見届けたクーパーが言ったひとこと 「Good-Bye My Son (さようなら、俺の息子)」

やっぱり、リチャードは悪のクーパーとオードリーの子供だったんですね。

25年前、クーパーはキラーボブに体を乗っ取られ、そのままブラックロッジに閉じ込められて、クーパーの身代わりにドッペルゲンガーの悪のクーパーが人間界に降り立つ事になったのです。

悪のクーパーが、ツイン・ピークスとFBIから姿を消す前、銀行の爆破事故で病院に入院し意識が無くなっていたオードリーの所へやって来たのです。

その時にオードリーのお腹に悪のクーパーの子供が授かるのですが、それがリチャードでした。

座標へ向かうリチャードの姿を見つめている悪のクーパーの顔が、少し優しくなっていたような気がしたのに、結局息子のリチャードの存在というのは一体何だったのでしょうね。

「悪の権現」である彼にとっては、子供の存在なんてどうでもいいものだった、という事なのでしょうか?

それとも、ツイン・ピークスの町に悪を蔓延させるという、リチャードの役割が終わった事を示唆していたのでしょうか?

この座標の情報を得るために、悪のクーパーは何人もの人間を殺してきましたが、この場所には一体何が隠されているのでしょう?

2. ハッチとシャンテルの悲劇



悪のクーパーの手下として働いていた、ハッチとシャンテル。

ハッチは殺し屋の割に優しい性格なのですが、シャンテルは、よくここまで下品にできるな〜という程、品性のかけらもない女性です。

シャンテルは悪のクーパーにいいように利用されている女で、ハッチとシャンテルの間柄はただの「相棒」のようなものだろうと思っていたのですが、なんと、ハッチとシャンテルは夫婦だったのです。

え、まさか….じゃあ、ハッチは自分の妻であるシャンテルを、悪のクーパーに差し出していたって事なんですね。

これは想像ですが、悪のクーパーは自分にとって都合のいい女である、シャンテルの面倒をみさせるために、ハッチと結婚させて、二人を使っていたという可能性もあるのかもしれません。

悪のクーパーはそれくらい怖い存在だったというのはわかるのですが、とにかく彼等の歪んだ関係を感じさせます。

さて、そんなハッチとシャンテルですが、ドギー・ジョーンズを暗殺に行った先で、車を駐車させていた場所の事で、家に帰ってきた男といざこざが起きてしまい、挙句の果てには、銃で打ち合う事になってしまいました。

そのまま逃げようとしたハッチとシャンテルでしたが、打ち合いになったその相手の男が、すごい連続で弾丸が発射できるような、高性能な銃を持っていたのが運のツキ….そのままシャンテルたちが乗っていた車は、蜂の巣のように撃たれまくって、そのまま息をひきとってしまうのです。

アメリカだと、普通に誰でも銃を持っているので、こういうシーンってドラマの中だけの事だとは思えないのが、ちょっと怖い所でもありますね。

3. クーパーが100% 帰ってきた!



この第16話で1番興奮したのが、クーパーがとうとう眠りからさめて、元のクーパーに戻ったシーンでした。

あ〜、この素敵なクーパーに会えるのを、ずっと待っていたんです〜。

このシーンを見たかったから、今までずっと我慢してシリーズを見てきたような気がするほど(笑)。



ここで気になったのは、目覚めたクーパーは、今までずっと言葉さえ話せなかった時の事を覚えているのかな?って事でしたが、私が心配する事などありませんでした。

シャキッとして元に戻ったクーパーは、ドギー・ジョーンズだった頃のおっとりした自分と、またドギーとして自分が会っていた回りの人たちの名前も出来事も、すべてちゃんと把握していたのです。

だから、自分に優しく接してくれた妻のJaney-E、Janey-Eの息子、保険会社の社長、カジノのミッチャム兄弟の事もすべて理解していたんです。

これからやるべき事などを、テキパキとみんなに伝え、自分の妻と息子には、やるべき事をやったら帰ってくるからと伝えます。



保険会社の社長には、自分に親切にしてくれた事についてのお礼を伝え、ミッチャム兄弟には、ツイン・ピークスという町へ行きたいから、飛行機を出して欲しいとテキパキと頼むのです。

今まで、単語さえちゃんと発音できなかったのに、急にシャープになったクーパーを見て、みんなあれ?って思った事でしょうね。 圧倒されて、何も言えなかったのでしょうか?

そういえばクーパーが目覚める時、片腕のないマイク(アル・ストロベル)のビジョンが現れ、クーパーが100%目覚めた事を確認し、まだ悪のクーパーがいる事を確認してから、クーパーに例の緑の指輪を渡します。

この指輪で、悪のクーパーをやっつけるって事です!

そして、クーパーは自分の髪の毛を抜いてマイクに渡すと、「もう一人作っとけ」といっていました。

自分のDNAが入っているものを渡せば、それを元に自分のドッペルゲンガーが簡単につくれるって事なんですね。

ほんとお手軽な感じです。

そうやって作られた複製の「クーパー」が、ドギージョーンズみたいに、彼の妻だったJaney-Eのところに戻るっていう流れなんでしょう。

それにしても、久々に帰ってきたクーパー、本当にカッコよかったです。ちょっとドキドキしてしまいました。

4. ダイアンの正体が判明!


さて、クーパーの元秘書だったダイアンが、とうとう最後にクーパーと会った時の話しをゴードンたちに打ち明けました。


ダイアンがクーパー(悪のクーパー)と1番最後に会ったのは、今から2〜3年前で、ダイアンがまだFBIで働いている時でした。

ある夜、彼女の部屋に突然クーパーが現れて、その後のFBIの事について根掘り葉掘り、ダイアンに尋ねたそうなのです。

その後、ダイアンはクーパーとキスをするのですが、彼から得体の知れない恐怖を感じるのですが、それを薄ら笑うかのように、クーパーはそのままダイアンと無理やり…..。

その後、ダイアンはクーパーに「古いガソリンスタンドのような所」(これは例のウッズマンのいる「コンビニ」)につれていかれ、そこから異次元の世界、ブラックロッジへ行く事になったのでしょう。

その話しをしながら、ダイアンはガクガク震えだして、「私は本当の私じゃないの….」と言い、そしてハンドバックからピストルを取り出した瞬間、FBIのアルバートとタミーが同時に、ダイアンを銃で撃ってしまいます。

でも、撃たれたはずのダイアンの体はそのまま消えてなくなり、そのままブラックロッジへ瞬間移動していました。

そして、ドギー・ジョーンズが消えてなくなり、金色の球になった時と同じように、ダイアンの体もそのまま消えてなくなり、金色の球になりました。

ダイアンが「私は本当の私じゃない…」と言ったという事はつまり、彼女は自分自身が何者かによって作られた存在である事を知っていたって事なので、自分がクーパーのドッペルゲンガーである事を全く知らなかったドギー・ジョーンズなんかとは、大きく異るポイントだなと思います。

ところで、今回クーパーとの過去を語るダイアンの演技がとってもすごくて、ローラ・ダーンはいい女優なのかどうかわからない…なんて思っていた事が申し訳ないほど、その素晴らしさに圧倒されました!

16話を見て、是非それを確かめてみて下さいね!

新「ツイン・ピークス2017 The Return」 第16話のまとめ

最終回が近づいてきて、ドラマの締めくくりに入ってきたな〜というのをヒシヒシ感じる、すごいエピソードでした。

悪のクーパーの元で働いていた人たちが、どんどん殺されていなくなっていくのとは対照的に、善のクーパーの回りには彼を支援する、力強い見方がどんどん増えてきているのが対照的です。

最後に、ロードハウスに夫のチャーリーとやってきたオードリー・ホーンが、「オードリーのダンス」という、ツイン・ピークスではおなじみの曲に合わせて、一人でフラフラとダンスを踊るのですが、別のカットでは、「ここから私を出して」という、どこかに閉じ込められているオードリーの不安な顔が映ったのですが、あれは一体何だったのでしょう?

もしかしたら、ここでダンスを踊っているオードリーもドッペルゲンガーのオードリーなのでしょうか?

最後の最後までどうなるのか、とても面白い展開で、来週も絶対見逃せません!

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