英語が上達するための1番の近道は、「とりあえず海外(英語圏の国)に住むこと」だと思っている方は多いかもしれません。
でも、残念ながら、海外に住むだけでは、英語が話せるようになる訳ではありません。
それどころか、海外に住む事で英語がもっと下手になる事もある位です。
国際結婚で海外に来て数十年住んでいても、未だに、英語は片言しか話せないような日本人がたくさんいる事はご存知でしたか?
海外に住んでも英語が話せないその理由は何なのか、また、英語が話せない人がいる一方で、英語が上手な人がいるのですが、その大きな違いは一体何なのか、等についてご紹介していきます。
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海外でも英語を使わずに生活できる
日本人向けのサービスが豊富
私が現在住んでいる、アメリカのカリフォルニア州を例にとって説明していきますね。
カリフォルニアには多くの日本人が住んでいる、という印象を持っていましたが、調べてみると、日本人の人口が約27万2千人と、全米で1番日本人比率が高い州だという事がわかりました。
ちなみに、二位はハワイ州で18万5千人、三位はニューヨーク州で3万7千人という事です。
日本人が多いので、カリフォルニアの大都市には、日本人の大きなコミュニティーがあり、日本人向けのサービスが色々提供されています。
たとえば、日本の食材を販売しているスーパーマーケットや、多くの日本食レストランがあり、100均のダイソーに、ブックオフ、それにユニクロも最近出店しはじめました。
日本人向けの幼稚園や補習校、公文式の教室や日本人向けの学習塾もあります。
つまり海外なのに、日本ほど種類はないにしても、日本に住んでいるのとほぼ変わらない生活をする事も可能なのです。
また、日本人向けの情報誌が無料で配布されているので、日本語で現地の情報を詳しく知る事もできるのです。
日本語のテレビ放映が視聴できる
アメリカだと、英語のテレビ番組しかないんじゃないか? と思われるかもしれませんが、実はそうじゃないんです。
実は、日本語のテレビ番組を24時間放映している、「テレビジャパン」という日本人向けのプログラムがあるのです。
ケーブルテレビのチャンネルの中に、「テレビジャパン」が含まれている場合、毎月の契約料を払えば(各月約3000円位)、日本にいるのと同じようにテレビが楽しめるんですよ。
そうすれば….
朝はNHKのニュースを見ながら朝食を食べ、朝ドラを見た後、有働由美子アナとイノッチの出ている「あさイチ」で便利な情報を知り、今日の料理で料理のレシピをゲットし、日本で放映中の人気ドラマを楽しむ
というような毎日がおくれるのです。
ネットで日本の最新情報を入手
それに、今ではネットで常に日本の最新情報を入手できますよね。
海外在住の日本人は、日本への愛着や郷愁が強くなるためなのか、ネットで色々日本の事を調べている内に、日本に住んでいる日本人より「日本の最新情報に詳しい」という逆転現象が起こっているような気がします。
英語を話すチャンスがない
そういう環境の中で生活していると、英語ができなくても全然不自由しない事に気が付きます。
アメリカのお店に買い物に行っても、特に自分の必要なものを見つけて、レジでお金を払うだけなので、それほど英会話が必要という訳ではありません。
あえて言えば、買い物の時にレジの人が必ず「必要な物は全て見つかりましたか?」とか、「買い物袋は必要ですか?」とか聞いいてくるので、それにきちんと英語で応答する事位でしょうか。
友達も日本人がほとんど
カリフォルニアのように日本人がたくさんいる環境にいれば、日本人とだけ付き合って生活していけます。
それに、海外に長く住めば住むほど、文化の違うアメリカ人との付き合いの大変さや、日本人同志が1番気心が知れて楽に付き合えるって事がよくわかってくるので、友達は同じ日本人同志っていう事になります。
そうなると、電話で話をするのも、日本人の友達や、家族だけという事になるので、英語は、片言必要最低限の事さえ話せれば十分という感じになります。
そんな感じで、アメリカ人は回りにたくさんいても、話をする必要がないのです。
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国際結婚している場合は?
次に、国際結婚している場合についてご説明していきます。
英語を使う必要はあるが…
家族全員が日本語を理解する場合とはちがって、国際結婚で相手が英語しか話さない場合は、英語を頻繁に使うのでは?と思われるかもしれませんね。

国際結婚していると、家族が全員日本人の方よりも、英語を話すチャンスが多いのは確かです。
また、家族との会話だけでなく、アメリカ人の家族の友人や親戚づきあいもあるので、そういう場合は英語を使わざるを得ない状況に追い込まれる事も多いです。
英語で説明するのが面倒になってくる
ただ、国際結婚しているカップルによくある話なのですが、だんだん相手と英語で会話するのが面倒になってくる現象があります。
当然の事ながら、日本語だと、自分の言いたい事が何でも言えるのでペラペラと何でも話ができますが、英語しか通じない相手に、自分の言いたい事をわかってもらうのって、結構大変なものです。

日本語だったら、ただの30秒で終わるような会話であっても、英語だと、その話題のバックグラウンドから説明しなければ、相手にちゃんと理解してもらえないので、全部で5分位かかってしまうかもしれません。
付き合い始めたばかりの頃であれば、自分の事や日本の事をもっと知って欲しい、相手の事やアメリカの事をもっと知りたいという熱い思いで、一生懸命英語で話そうとすると思います。
でも、結婚生活が長くなればなるほど、そういう気持ち(情熱)はほとんどなくなってしまうので、「もういいや、説明するのが面倒だから話すのをやめよう」 という事になってしまいます。
英語が下手でも家族が理解してくれるようになる
また、家族が日本人の「ブロークンジャパニーズイングリッシュ」に慣れてくるために、発音がちょっと位おかしくても、何を言いたいのかを察してくれるようになります。
そうなってくると、相手が理解してくれるので、家族との会話で使う表現が、いつも同じような言い回しになりがちで、わざわざ新しい語彙や表現を使う必要がなくなってくるのです。

人間は、どうしても1番楽な道を進もうとしてしまうんですよね…特に毎日の生活の中では。
そうなると、わざわざ英語を勉強しようという気がなくなってくるのです。
そして、だんだん説明最小限で英語を通じさせるというような、悪循環が生まれていくような気がします。
ここまで、海外に住んでいる日本人の英語力について、かなりネガティブな面を中心にご紹介してきたわけなんですけど、でも全員がそうだという訳ではありません。
もちろん、元から帰国子女とか子供の頃から海外にいるとか、そういう環境に育ってきた人ではなくて、海外に来てから英語ができるようになった人の事です。
では次に、英語を話すために絶対欠かせないポイントは一体何なのかについて、自分の経験も交えながらお伝えしていきます。
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