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2017年のアカデミー賞で、作品賞他、助演男優賞、脚色賞を獲得した映画「ムーンライト」。
アカデミー賞の受賞式では、手違いで「ララランド」が選ばれたのか?と思われるハプニングがあったのですが、それが逆に話題を呼んで、日本での公開予定も当初の4月28日から、3月末へと1ヶ月早くなりました。
この映画のストーリーは、原作者 タレル・アルヴィン・マクレイニーの実話を元に書かれていて、独特の優しさと物悲しさと切なさ感じさせる作品です。
では、一足先にアメリカで映画を見てきた私の『ネタバレ有りの本音の感想』に加え、あらすじや、映画の背景などを中心にお伝えしますね。
映画「ムーンライト」の舞台
この映画の舞台はフロリダ州のマイアミ。海がきれいで、ディズニーランドや、キーウエストなど、あめりかでも有数のリゾート地です。 温暖な気候から、既にリタイアした人たちが移住する事も多い街です。
画像:pixabay
ところが、映画に登場するのは、ほぼ全員黒人。たとえば、主人公が通っていた学校の生徒も先生も、全員黒人なんです。
たまたま、黒人が多く住んでいる地域を題材にしているのか?と思っていたのですが、実はそれには理由があったのです。
今のアメリカからは考えられないのですが、今から60年前までは、黒人は自分達が住む地域などを限定され、白人と交わる事を禁止されるような、ひどい差別を受けている時代があったのです。
画像:pixabay
その後、黒人の差別をなくすための運動が起こり、法律が改正され、黒人に対する差別はなくなったはずなのですが、やはり今でも、昔から黒人が住んでいる地域にそのまま住み続けている人が多く、この映画が撮影された、マイアミの「リバティ・スクエア」も、そういう黒人専用の公共住宅が立っている地域でした。
映画「ムーンライト」の監督のバリー・ジェンキンスも、脚本を書いたタレル・アルヴィン・マクレイニーも、この「リバティー・スクエア」で生まれ育ったそうです。
そして、映画も実際の「リバティー・スクエア」で撮影されています。
「リバティー・スクエア」は貧しい地域なのだと思うのですが、映画で見ている範囲では、いわゆる団地のような建物が並んでいて、日本人的には結構良さそうな場所に見えます。
でもそこに住んでいる黒人の生活は、今でも、残念ながらあまり改善されていないようで、マイアミの中でも犯罪が多発する危険地域に指定されているようです。
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映画「ムーンライト」のあらすじ
この映画は、主人公の男性シャロンの、「リトル(子供時代)」、「シャロン(高校時代)」、「ブラック(大人時代)」の3つの話から出来ていて、主人公と、その友達のケビンを、それぞれ別々の俳優が演じています。
シャロンは、とても純粋でかわいい少年なのに、麻薬中毒のシングルマザーに育てられ、歩き方がナヨナヨしているなどといちゃもんをつけられて、友達にいじめられる事が多い男の子です。でもケビンだけは、唯一彼の友達でした。
ある日、シャロンは優しく自分を守ってくれる、優しく包容力のある大人の男性ホアン(マハーシャラ・アリ)と出会います。
このホアン役を演じているのが、今回、この作品でアカデミー賞の助演男優賞を獲得したマハーシャラ・アリです。
母親から虐待されているシャロンを、全くみずしらずのホアンが、とっても素敵なガールフレンドと一緒に住んでいる自分の家に連れて行ってごちそうしてくれたり、家に泊めてくれたり、海に行って泳ぎ方を教えてくれたりするんです。
父親のいないシャロンにとって、ホアンは理想とも言える男性だったのですが、でも、そんな彼こそが、皮肉な事にシャロンの母親にドラッグを提供している売人だったのです…。
シャロンは成長して高校生になって、体格はすっかり大きくなったけど、子供の頃と状況はあまり変わらないままで、やっぱり学校では友達にいじめられ、母親は相変わらず麻薬中毒で、お金は全くないので、お金を稼ぐために体を売ってどうにか生活していました。
そんなある日、事件が起こって….。
では、次に映画の感想と出演者をご紹介します。
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