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映画「ミッドナイトサン〜タイヨウのうた」の感想【良くない点】

感想には「ネタバレ」が含まれていますのでご注意下さい。

ストーリーがあまりにもあっさり・単純すぎる

では、何故この映画が面白くないのかと言うと、ストーリーがあまりにも浅い事なのです。

ケイティーとチャーリーの出会いのシーンでも、弾き語りをしているケイティのそばに来たチャーリーは、一目で、たった1分位で彼女に惹かれてしまうのです。

その後、ケイティが愛用のノートを忘れ、それを彼女に届けた事が二人の交際のきっかけになる…というのも、今までに何度も使い古されたプロットですよね。

ケイティはと言うと、チャーリーは子供の頃からずっと恋焦がれていた相手だから、チャーリーの事を良く知っているんだけど、そのあたりの描き方もあっさりして薄すぎるような気がしました。

愛用のノートが新しすぎて不自然

この映画が「雑な作り方」である事を象徴していたのが、ケイティが愛用しているノートでした。

愛用しているノートなら、ぱっと見た感じで使い込んでいるように見えるはずですよね。 でも、このノートはどっから見ても愛用しているとは思えない、まるで新品できれいすぎて、無機質な感じのノートなんです。

ノート
画像: pixabay

映画のスタッフが、撮影1時間前にどこかで買って来て、ちょっとだけ中に書き込んで撮影用に使ったとしか思えないような感じなんですよね。

だから、彼女がそのノートを失くしても、何故そんなに困るのか全然信憑性がないのです。

登場人物の使い方が雑

また、登場人物の使い方がすごく雑な気がしました。

たとえば、チャーリーの友達の使い方です。

チャーリーは、高校ではイケメンで性格もいいし、スポーツもできるので人気者の存在のようです。

そんな彼に好意を持っている女の子の家でパーティーが開かれる事になり、普段はパーティには興味のないチャーリーが、ケイティを連れて突然参加する事になるのです。

チャーリーが彼女らしい女の子を連れて来た事で、そのチャーリーを好きな女の子は少しだけジェラシーある発言をするのですが、それを一言いうだけで、彼女の登場は終わりなんです。もう登場しません。

また、チャーリーの友達二人も、パーティでケイティを連れているチャーリーを見て、何か言うのですが、それでこの友達の登場も終わりです。

とりあえず、チャーリーの親しい友達の存在も映画の中にちょっと入れておこうか…というような、雑な演出ですよね。

十分な裏付け無しで映画が進行

ケイティの病気が進行してきた時、チャーリーがケイティの歌をレコーディングするために、彼女を突然レコーディングスタジオに連れていく場面がありました。

プロのミュージシャンを集め、スタジオで本格的な音楽を録音するなんて大変な事です。18歳の男の子がそれを準備するなんて、よっぽど何かのコネがないと難しそうだし、それに莫大なお金もかかりそうですよね。

画像:pixabay


また、そこで演奏する音楽も、ケイティが自分で作詞作曲した曲なのですが、そこにいるミュージシャンの手に既に渡っていて、ケイティが来るなりすぐに演奏をスタートするのです。

そこに至るまでに、チャーリーがどんな苦労をしたかという内容は、映画の中で全く描かれる事がないのです。

とにかく、一時が万事そんな感じで、その出来事が起こる前の説明とか、背景がきちんと描かれる事なく、薄っぺらに話しが進んでいくだけなので、見ていても全く心が動かされる事がないのです。

感動する映画のはずだが…???

この映画は、見ると感動して涙が一杯でるから、ティッシュの準備を忘れないようにと宣伝されていました。

英語でこういう映画の事 Tearjerker(ティアジャーカー)Movie と呼びます。

でも、とても涙もろい私でさえも、全く涙が出る事はなかったですよ。 この映画を見て泣く人って、本当にいるのかな????

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映画「ミッドナイトサン〜タイヨウのうた」のまとめ・評価

いろいろ情報あいうえお 【映画の評価基準】について

ハリウッドがリメイクするって事は、オリジナル版がそれだけ面白かったからという事なんですけど、正直言って、リメイク版で成功している例は少ないように思います。

最近では「デスノート」もハリウッド版でリメイクされていましたが、ちょっと驚くような内容になってしまいました。

今回の「ミッドナイトサン〜タイヨウのうた〜」も、残念ながら、デスノートの時と同じ位、日本のオリジナル版はとても良かったのに、リメイク版は、オリジナルを超える事はできない…という事を、立派に証明する結果になりました。

主人公の二人がどんなに魅力的でも、脚本がガタガタだと映画が面白い訳はないですよね。

私が見に行った映画館でも、観客は私を入れてたったの5人だけでした!

最初から最後まで文句ばかり言って申し訳ないですが、私の評価は D です。

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