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新ツイン・ピークス2017の第8話は、革命的な内容で、これをテレビのゴールデンタイムで流してもいいのだろうか? と思う程でした。

ツイン・ピークスの中心テーマで、かつ大きな謎である「悪」がどうやって生まれたのかを、セリフではなく、映像を使って示すという手法を取っているのです。

第八話のあらすじとネタバレ感想をご紹介します。

今回もネタバレがタップリ含まれていますので、ご注意下さい!

新作「ツイン・ピークス The Return」第8話のあらすじ



悪いクーパー(カイル・マクラクラン)と友人のレイは、夜の細い、誰もいない道を車で走っていた。 人も誰もいない静かな森のそばで、クーパーはレイに3発撃たれて倒れてしまった。

その途端に、森から幽霊のようなものが現れ、倒れているクーパーのそばに寄ってきた。 レイはその薄気味悪いものを見ながら、何かが起こっている事を不安に思いつつも、クーパーをその場に置いて、車で走り出した。

悪いクーパーは、その幽霊により息を吹き返していた。

1945年7月16日、ニューメキシコ州の美しいホワイト・サンズ砂漠で、原子爆弾の実験(トリニティ実験)が行われた。

その11年後、カエルに虫の羽根のような物がついた奇妙な生き物が、砂漠で羽化した。

さて、その砂漠の近くで、真っ黒な体をしたウッズマンと呼ばれる恐ろしい風貌の人々が現れ、タバコの火があるか? と言って近づいてきて、ラジオ局の中に入っていった。

彼は、ラジオ局の中の人を殺し、マイクを奪うと、奇妙な言葉を発し続ける。

ウッズマンの言葉を聞いていた、高校生の女の子は自分の部屋で気を失い、その隙に、女の子の口の中に、砂漠で羽化した奇妙な生物が入っていってしまった。

新ツイン・ピークスの第一話から最終話までの毎話ごとの【あらすじとネタバレ感想】は、こちらからどうぞ → 【新ツイン・ピークス2017】あらすじと感想まとめ



新作「ツイン・ピークス The Return」第8話の感想

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第8話は 「本当にこれをテレビで放映できるの?」…というような、かなり実験的な内容でした。

というのも、セリフがあったのはドラマのほんの一部(5-10%位)だけで、残りの部分はセリフがなく、象徴的な映像がずーっと流れているという内容だったからなんです。

でもその映像の中に、ツイン・ピークスの謎を解き明かす隠されたキーがたくさん隠れていました。

原子爆弾の実験の意味

「新ツイン・ピークス2017」の第八話では、核実験によるきのこ雲の映像が大きく映し出されました。

これまでのドラマの中でも、デビッド・リンチ監督が演じている、FBIのゴードンのオフィスにも、きのこ雲の写真がかざってあるので、何か意味があるのか?とは思っていましたが、今作でそれがよくわかりました。

1945年7月16日にニューメキシコ州のホワイトサンズで行われた核実験は、ドラマの中で作られた内容ではなく、歴史上、実際にあった出来事です。

第二次世界大戦で、1945年8月に、日本の広島と長崎に原爆が落とされるという悲劇がありましたが、この実験はその直前に行われたのです

その後、化学変化が起こり、この雲の形が、悪魔のように変化したかと思うと、その悪魔の雲から吐き出された物の中に、ツイン・ピークスの悪の象徴である「ボブ」の姿が見えました。

(このシーンのBGMに、クリシュトフ・ペンデレツキの「広島の犠牲者に捧げる哀歌」という音楽が流れます。)

つまりこの核実験から、ツイン・ピークスの悪の象徴である「ボブ」や、「ウッズマン」という存在が生まれたという事を言いたかったのか、と想像しました。

ブラックロッジがどのように作られたのか

今回、ブラックロッジの原型のようなものが登場します。

そこには、背の高い巨人と、ドギツイお化粧と洋服を着た女性がいて、背の高い巨人の頭から、金色のものが出てきて、それがボール(オーブ)のように丸くかたまるのですが、その中に「ローラパーマ」の顔が現れていました。

実は、このシーンは一体何を意味しているのか、私には全くわかりませんでした(笑)。 何故、そのオーブにローラパーマの顔が出てきたのかも。

ただ、一つ言える事は、ブラックロッジという存在も、この核実験の結果生まれた可能性があるという事です。

次に、新ツインピークス2017 の中で、頻繁に登場する悪の化身「ウッズマン」とは一体どういう存在なのかについて、解明していきます。

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